水晶鉱山
現在、国内に水晶を目的として稼工している鉱山は存在しない(珪石を稼工している鉱山はある)が、海外にはこれを目的に採掘している鉱山が存在する。
・アメリカ・アーカンソー州(現在盛んに採掘・輸出されている)
・ブラジル・ミナスジェライス州(現在盛んに採掘・輸出されている)
・山梨県・乙女鉱山(明治〜昭和期に盛んに採掘され、輸出された。工業用の他、標本用としても美麗な結晶を産出)
色つき水晶
水晶の発色原因は主に不純物の混入と放射線による結晶格子欠陥によるもので、主要構成元素によるものではない。紫水晶、黄水晶、煙水晶、黒水晶の発色原因はいずれも、不純物欠陥に電子(または正孔)が捕獲され特定のエネルギー準位をもつもの(色中心、カラーセンターという)で、紫水晶、黄水晶は鉄イオン、煙水晶、黒水晶はアルミニウムイオンが関連している。
<紫水晶(amethyst、アメシスト)>
紫水晶(むらさきすいしょう)は紫色に色づいた水晶。紫色の発色はケイ素を置換した微量の鉄イオンによる色中心が原因と考えられている。最近の研究ではアルミニウムも関係しているとの説がある。尖っていて、細長く装飾品に使われる場合は研磨される場合が多い。加熱するとレモン色や黄色に変わりやすい。紫外線に曝露すると退色する。英語名 "amethyst" はギリシア語の amethustos(酔わせない)から派生した。アメシストを持つと酔いを防ぐはたらきがあると信じられていたことによる。
<黄水晶(citrine、シトリン)>
黄水晶(きすいしょう)は黄色に色づいた水晶。黄色の発色は紫水晶と同じように鉄イオンによる色中心が原因で、黄水晶と紫水晶の色の違いは色中心のエネルギー準位が違うと考えられている。天然の黄水晶の産出は少なく、市場に出回っている黄水晶のほとんどは紫水晶を熱処理して黄色にしたものである。マディラシトリンと称される深いオレンジの色相を彩るシトリンは、さらに希産。黄水晶の薄い黄色はトパーズに似るため、シトリン・トパーズとも言われ、安価なトパーズの代用品として使われる。また、トパーズと偽って売られる場合もある。
<紅水晶(rose quartz、ローズクォーツ)>
紅水晶(べにすいしょう)は薄いピンク色に色づいた水晶。ローズクォーツのピンク色は光に敏感で退色しやすい。この色は、不純物として混入している微量のチタン、鉄、マンガンに由来するとされる。近年のX線元素分析では、この色は光学顕微鏡で観察可能なレベルのデュモルチエライトの繊維によるという結果も出ている。しかしながら、デュモルチエライトは単独の結晶としては滅多に産出しないもので、従って呈色はリン酸塩やアルミニウムによると考える意見もある。また、ローズクォーツは内部に微細な金紅石(ルチル)の針状結晶をインクルージョンとして持つ場合があり、スター効果を示すものもある。
<煙水晶(smoky quartz、スモーキークォーツ)>
煙水晶(けむりすいしょう)は茶色や黒っぽい煙がかったような灰色に色づいた水晶。色彩に発色する原因ははっきりとは分かっていないものの、ケイ素を置換した微量のアルミニウムイオンが特に多量の放射線を受けると色中心となり、光を吸収するため灰色に見えるためであるとされている。受けた放射線の量が多いほど色が濃くなる。放射線照射をして色を付ける場合が多い。かつては、トパーズの一種と考えられ、スモーキー・トパーズという名称で呼ばれていたこともある。
<黒水晶(morion、モーリオンないしはモリオン)>
黒水晶(くろすいしょう)は不透明と言えるほどこげ茶から黒に色づいた水晶。色の濃い煙水晶との区別は、結晶構造が破壊されたもの、表面に透明感のないものなどと言われることもあるが、黒水晶と色が濃くなった煙水晶を区別する明確な定義は存在しない。アメシストに放射線照射をして色を付ける場合が多い。
<レモン水晶>
レモン水晶(レモンすいしょう)は硫黄により黄色に色づいた水晶。結晶の間に硫黄が入ったために黄色に色づいて見える。
<緑水晶>
緑水晶(みどりすいしょう)は微細な角閃石等が水晶中に含まれ、全体が緑色を呈色して見える水晶。
その他の名称
黄水晶 天然石パワーストーンの通販・卸サイトはパワーストーンの中でも強力な鉱物として珍重されているため、パワーストーン愛好家の中では上記の他にも形状によってさまざまな名称が使われている。単結晶が集合した群晶(クラスター)や、細かい結晶片であるさざれ石(チップ)は、他のパワーストーンを浄化する儀式に使われている。また、細長く先細りの単結晶をレーザーと称してとりわけ大きな力があるとしている。さらに、バーコード状の成長線が浮き出たレーザー黄水晶 天然石パワーストーンの通販・卸サイトをレムリアンシードと称し、古代レムリア大陸の叡智を伝えるものだと主張している。
また、連晶は形状がユニークであることから珍重されており、形状によってエレスチャル・スケルタル(骸晶)・カセドラル・ジャカレーなどとさまざまな名称が使われるが、名称の分類は必ずしも愛好家の中で一致したものでない。
また、蒸着により人工的に着色した黄水晶 天然石パワーストーンの通販・卸サイトは、オーラクリスタルなどとニューエイジ好みの名称で呼ばれ、色合いによりコスモオーラ・アクアオーラ・ゴールデンオーラ・オーロラオーラという名称も使われている。